アビシュカール

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ネパール語で「発見」

旅客鉄道事業における規制緩和

この街のDMV構想と鉄道を考えるにあたっても
ちょっと面白いと思った報告書

旅客鉄道事業における規制緩和―地方の視点から―(2007年6月)より抜粋
平成12年鉄道事業法の改正では、運賃規制の大幅緩和に加え、需給調整規制廃止と参入退出規制の大幅緩和という、抜本的な改正が実施。旅客鉄道事業への参入は免許制から許可制へ、事業遂行能力があれば鉄道事業への参入が自由になった。その結果、新規参入が増加する一方、退出数も増加。旅客鉄道事業において営業キロが純増しているのは、新幹線のような中距離都市間輸送分野や、地下鉄・モノレール・新交通システムといった大都市都市圏輸送分野を担う鉄道に限定される。このような鉄道の新規参入は、巨額の初期投資と投下資本の回収に長期間が要求されるため、民間部門単独での参入は困難である。民間部門単独で鉄道の整備を行った事例は皆無であり、資金調達等の公的支援が前提となる。
行政の支援なしで新規鉄道事業は困難だということになる。
それでも様々な可能性を探った道が考えられる。

旅客鉄道事業への新規参入の可能性
①既存の鉄道事業者の進出
既存の鉄道事業者が不採算路線を継承した事例には、三岐鉄道北勢線(近畿日本鉄道から継承)と和歌山電鐵貴志川線(南海電気鉄道から継承)がある。
②第三セクター鉄道による継承
第三セクターの鉄道事業者を新たに設立して不採算路線を継承した事例には、万葉線(加越能鉄道から継承)、えちぜん鉄道(京福電気鉄道から継承)、富山ライトレール(西日本旅客鉄道から継承)がある。これらは「第四セクター鉄道」として、新たな鉄道事業の経営形態として積極的に評価している。
③市民主導による鉄道事業者の設立
市民自らが鉄道事業者を設立して、不採算路線を継承して旅客鉄道事業へ参入しようとする動きも多い。JR可部線の部分廃止区間の継承を目指した「太田川鉄道」の参入構想以後、「能登あすなろ鉄道」(のと鉄道能登線の継承・参入構想)、「岐阜新鉄道」(名鉄岐阜市内線などの継承・参入構想)、「神話高千穂トロッコ鉄道」(高千穂鉄道の継承・参入構想)をはじめ、表2に示すように各地でこうした動きが見られる。これらの参入構想では、事業者の設立・許可(特許)申請にまで至った事例も数例あるが、ほとんどで参入を断念する結果となっており、現時点で構想が進捗しているのは神話高千穂トロッコ鉄道のみにすぎない。
たしか、高千穂では、DMV導入計画もあったはず
鉄道事業への参入で最大の障害となっているのは、インフラの確保である。参入を希望する事業者は、ほとんどの事例で上下分離の適用 、あるいは無償ないし低廉な費用でのインフラ取得を念頭にしている。しかしそれには公的支援が求められるものの、資金調達で難しい状況に直面した事例も見られる。技術的要素については、岡山電気軌道のように本質的な問題ではない。
旅客鉄道事業における規制緩和では、運賃規制の緩和において積極的な評価ができる。しかし、参入退出規制の緩和では、規制緩和の効果がもたらされているとはいいにくい。地方においては不採算路線の存続問題の顕在化や廃止が相次いでおり、鉄道ネットワークを縮小する方向に作用している。

鉄道はバスよりも遥かにむずかしい!



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                 黄色のオシロイバナ
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by roman-tan | 2007-07-12 18:14 | 公共交通