アビシュカール

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ネパール語で「発見」

阿片王

ゆっくりとした時間が取りにくくて
読み終えるのに随分と時間がかかってしまった。
7月7日が盧溝橋事件の日だということで、読後感想もちょっと高揚気味
阿片の流通ルートやお金の流れが、ちょっと不充分かなという気もするけど
すごく面白いノンフィクションだった。

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アヘンを制するものは支那を制す。中国人民の尊厳と国力を奪うアヘン密売の総元締めとして、その莫大な闇利権を一手に差配し、関東軍から中国国民党までの信を得た怪傑・里見甫(さとみ・はじめ)。
阿片で得た巨額の金に群がった軍人、政治家
A級戦犯になりながら、司法取引で釈放され
戦後はひっそりと暮らした私利私欲のない阿片王

映画の「ラスト・エンペラー」くらいでしか満州のことは知らないけど
軍の厳格さと、退廃さが同居する奇妙な印象の満州
その原因が阿片なのかもしれない。

「日本の高度成長がなぜ可能だったか」、その答えが「満州」にあるという。
アジアで最初に水洗トイレ、集合住宅を作った街
戦後の都市計画の原型は満州にあった。
阿片資金が日本軍のみならず、蒋介石も支えていた・・・

登場人物というよりは、そんな人物を作ったというか、必要とした時代
里見甫の言葉が印象的
「人は組織をつくるが、組織は人を作らない」
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by roman-tan | 2008-07-09 22:10 | 映画とか・・