アビシュカール

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ネパール語で「発見」

宇久須川

話に聞いていた西伊豆町宇久須川の白濁状況を、実際に見に行った。
白濁が始まるのは、鉱山からの赤い川(右側)との合流地点から

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赤い川の上流には、8月で閉山になったけい石鉱山跡がある。
赤い川と鉱山との因果関係は明確ではない。
だれも追及した訳でもないし、問題化もされていない。
宇久須川の水質結果も限定的にある。
ただ事実として、赤い川の上流には鉱山があった。

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合流地点から赤川上流に向かっていくと、赤色はますます濃くなる。

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もちろん魚は泳いでいないし、川面を飛ぶ虫や鳥もいない。
昔は確かに、この川にも魚がいたという。
本来ならキャンプ場にもなれるくらいの環境なのに・・・・

さらに鉱山(標高500m位)に辿りついて、ビックリ仰天
まるで、山の中に広大な砂漠が広がっている。
映画ででてくるような荒野のイメージ

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閉山後、山の緑地化作業が進められている。
緑地化作業といっても、植林ではなくてその前段階作業
まず、山の赤土を表土として敷き詰める。
2台のトラックで運んでいたが、気の遠くなるような作業

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それから、草の生えるネットを敷き詰める、これが緑地化作業ということだ。
死んでしまった土に、まず草が生える準備をする。
この緑色、無理やり山肌を緑色に塗ってしまった中国の話を思い出した。
草が生えたらシカの餌場になってしまうのでは、という心配もあるようだ。

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上のほうに見える緑色の部分が、すでにネットを敷き詰めた所
もともとの地肌を見ると、もとの森林に戻すには何百年も必要なのでは・・・・


日本の高度経済成長を支えたガラス原料のための鉱山
追記:西伊豆町の珪石はALC用建設骨材として全国の約5割を生産。建設骨材としての軽量気泡コンクリート用珪石(ALC)は、断熱・防音に優れ、軽くて水に浮く特徴を持つ建材で、その主原料となる珪石を40数年にわたり採掘、県HPより)

採掘優先だったから、周辺の影響はしょうがなかった。
現在は、それが海外へ向かったということだろうか。

こんな風景、色々な産業の爪痕は、きっと日本各地にあるのだと思う。
環境へのツケ、だれも責めることはできなくて
これからどうやってそれを払っていくのか、それが問題という気がする。


この話とは直接関係ないけれど、この辺りにまつわる話
「入会採草地」の係争について
けい石鉱山がなかったずっと昔、のどかな自然があったけれど
別の形の利害関係トラブルはあったみたいで、ちょっとおもしろい。
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by roman-tan | 2008-09-14 11:30 | 森林