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アビシュカール

alpinetaro.exblog.jp

ネパール語で「発見」

地縁組織

人口数万の街、アメリカで普通のお宅に部屋を借りていた。
私の担当教授の家で、静かな住宅街にあった。
知らない人と目が合えば、どこでもニコッと挨拶をする国だけれど
地域どころか、両隣近所との交流は殆どない。
たまに、子どもが芝刈りを頼まれるくらいだ。
「日本には、助け合いの地縁組織があって素晴らしい!」といわれた。

ネパールでは家を借りていた。
高級住宅街ということだったが、人種階層混在だった。
近くのお店のおばさんと顔見知りになったり
隣が、我家のタンクから水を盗んでいたり
たまたま隣の宗教儀式を2階から眺めていたら、ご招待を受けたり
そんな付き合いはあった。
問題は山積みだけど、地域で団結して何かしようということは決してない。

地域の何人かで、子どもたちとの活動をしている。
地域の公民館とは、「子どもが嫌いだ」と担当者に言われてから絶縁状態だ。
学校や市役所の担当課とはそれなりに関わりがある。
しかし、地域の組織とは積極的な関係を持っていない。
地縁組織特有の力関係やしがらみに翻弄されるのが、苦手な人ばかりだから。
援助も拒絶もない、認知状態の中での活動だ。
「いつでも声を掛けてくれれば、協力しますよ」とは言われているが・・・

高齢者のタテ組織の地縁組織に、行政はなぜあんなに低姿勢なのだろうか。
行政の仕事を下請けさせている弱みだろうか。
地域全体からすると、地縁組織そのものが特殊化しているように見える。
若い世代との考え方のギャップは大きい。
町内会は法律で加入が義務づけられていないから、基本的に加入は自由だ。

地縁組織の役割はとても大切だと思う。
でも、その組織・体質を変えていかないと
ついていけない人も多いような気がする。
by roman-tan | 2006-08-26 08:09 | 公共交通

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